きょうは看護学校受験国語のお話をちょっと詳しく
まず初めに ここでは

「①出題範囲」
「②出題形式」
「③出題項目」
「④社会人看護受験生あるある」
「⑤それではどうするか」

以上の5点をお話しします。

①出題範囲
看護大学も看護専門学校も「国語総合」という指定が多いと思います。しかも「古文・漢文を除く」という但し書きがなされています。回りくどい言い方をしましたが、結局のところ「現代文」だけということです。高等学校3年間において学習する現代文が出題の範囲になります。ただしこの中には「文学史」「国語常識」のようなものも含まれています。そう考えると「出題範囲」はとてつもなく広いといえるでしょう。

②出題形式
「マーク式(選択式)」と「記述式」があります。センター試験 国立看護大学校、東京都立看護専門学校一般入試は「マーク式(選択式)」です。一方、慈恵第三看護専門学校や北里大学看護専門学校は「記述式」です。「マーク式(選択式)」は正解を選択肢の中から選び、マークシートの番号を黒鉛筆で塗りつぶします。もうひとつの「記述式」は正解を指定の解答欄に書き上げていきます。

③出題項目
まずは漢字問題です。「書き取り式」と「マーク式」があります。「書き取り式」は正しい漢字を書かせる問題です。「トメ」とか、「ハネ」とかに要注意です。漢字問題では漢字の「読み」を問う問題もあります。多くはその「読み」の答えを「平仮名で書け」というものですが、たまに「カタカナで書け」という問題が出題される時があります。設問の指示をよく読まないで、ついウッカリ間違ってしまう人がいます。中学や高校の中間や期末では大目にみてくれるかもしれませんが、本番の入試では「×」です。

続いて「空欄補充」の問題です。文章中に四角い空欄が作られていて、そこに適語を補充する問題です。「しかし」や「そして」などの接続詞であったり、「たとえ」や「なぜなら」の副詞であったり、「絶対的」「主観的」などの名詞であったり、多岐に渡ります。解き方は前後関係からしぼりこんでいきます。決して勘やフィーリングの試験ではありません。文と文の意味的な関係から解答を絞り込んでいきます。空欄の前後の一文が反対のことを述べていたら、その空欄には「しかし」が入る可能性が高いです。空欄に続く一文に「何々だから」とあれば空欄には「なぜなら」が入る可能性が高いです。

「空欄補充問題」の次は「指示語問題」もよく出題されます。指示語はほぼ直前にある内容を指しています。ですからまずは直前の内容から考えていきましょう。だいたいこの辺りまでは問題文を読みながら解決がつく問題です。

さて「現代文」他にも「内容説明問題」「理由説明問題」「内容合致問題」などがあります。これらの問題は本文の内容の理解を問う問題なのです。

「内容説明問題」は「傍線部何々とはどういうことか」という問い方をします。それについては筆者が本文中の別の箇所で説明していますので、その箇所を見つけてくればよいのです。

「理由説明問題」は「傍線部何々はなぜか」という問方をしてきます。その理由については筆者が本文中の別の箇所で説明していますので、その箇所を見つけてくればよいのです。結局「内容説明問題」「理由説明問題」も答えに使える箇所を本文から見つけてくればよいのです。

これが入試に必要な読解力です。実はこうした必要な個所を本文中から見つけ出す力は、看護学校へ入ってから必要になってきます。さらにまた臨床に出てからも必要な力なのです。

最後の「内容合致問題」についてです。これは選択肢で述べられていることが、本文でも述べられているかを問う問題です。これは本文全体を丁寧に読み返しながら調べていくしかありません。「読まずに解ける」なんてそんな虫のいい話はありません。

入試の国語ではそのほかにも、「文学史問題」「ことわざ」「四字熟語」「慣用表現」「故事成語」国文法問題」「敬語問題」など「国語常識全般」に渡って出題されます。

社会人看護受験生あるある(ⅰ)
まず最初に次のことを言っておきましょう。それは「国語」は後回しにされてしまうということです。たしかに「英語」や「数学」のほうが大変ですから、「国語」が後回しになってしまうことは致し方のないことだと思います。しかしながら、そうだからといって「国語」は短時間にさっと仕上がる科目かというと決してそうではありません。実に厄介な科目なのです。一見易しそうですが、実は決して易しくはありません。入試が迫ってきてから漸く、焦る気持ちと共に「国語」と向き合うことになるのです。さてそこから聞こえてくる社会人看護受験生の嘆きの声をありったけ紹介しましょう。

社会人看護受験生あるある(ⅱ)
「漢字が苦手です」・「スマホに頼っていたので漢字が書けません」・「難しい漢字が読めません」・「言葉の意味が分かりません」  ・「何が言いたいのかわかりません」・「長い文章は途中からテキトーに流してしまいます」・「日本語だからなんとかなると思っていました」・「選択肢が全部正しいようなきがするのですが」・「選択肢をの絞り方がわかりません」・「選択肢を最後の2つまで絞り込めますがどうもダメなほうに丸をつけてしまいます」・「空欄補充問題は勘です」・「そもそもどうやって答えるのか分かりません」・「ことわざ、知りません」・「四字熟語なんてめんどくさいです」・「慣用表現すらなんのことだか」・「故事成語はチンプンカンプンです」・「小説なんて読んだことがないので文学史は分かりません」・「『ようだ』を識別する問題があったんですがみんな同じに見えます」・「敬語に直せって、出来ません」。そうでしょう、そうでしょう。振り返れば中学校や高等学校の数学なんて、赤点を取らない程度に流してきたにすぎません。ですから、いまさらやれってどだい無理な話です。さらにはこういう声も耳にします。

社会人看護受験生あるある(ⅲ)
「中学生からやり直しか」・「いや私は小学生からやったほうが良いのかも」・「文章読んで問題解くのは時間が足りなさすぎる」・「出たとこ勝負でやるか」・「一か八か鉛筆転がす」かヤル気だけはあるのです。なすすべもなく時だけすぎていきます。英語や数学はガムシャラに参考書の頁をめくり、問題集を解こうとします。しかし国語はどうもヤル気が出ません。こうして全く何もやらないまま終わってしまう人が多いのではないでしょうか。あれこれ悩んで、何かいい方法はないものか・・・
社会人看護受験生あるある(ⅳ)
その別の方法とはなんでしょうか。それは「通信教育」です。「通信教育」ならカリキュラムもあり、それに乗っかってやればいい。イイことに気付いたような気になります。さっそく資料を取り寄せ、申し込みます。まもなくテキストとプリントが自宅に届きます。答案を作成して本部に送れば、添削された答案が講評と一緒に自宅に返却される。質問制度もあり。たしかに「通信教育」は有り難いです。しかし難点は「継続」が難しいことです。これも初めは頑張ってやり始めますが、最後までやり抜いた社会人看護受験生は少ないでしょう。いやほとんどいらっしゃらないはずです。かくいう私も受験生時代に某通信教育をやりましたが、問題冊子ばかりが溜まるだけでした。「通信教育」で成功する社会人も少ないです。

社会人看護受験生あるある(ⅴ)
それでは国語の分からないところは誰かに教わったほうがよいかという考えにたどりつきます。すると「学習塾」「予備校」です。「学習塾」ですと「個別」とか「少人数」とかが目を引きます。「予備校」となると「大教室」での講義形式が中心となります。「学習塾」は家の近くで通いやすい所が長所でしょうか。一方「予備校」となると大きな駅の周辺で、わざわざ出向くことになりますね。講師との距離はどうでしょうか。「個別」「少人数制」の場合、講師と自分との距離は近いでしょう。質問はしやすい環境です。「予備校」ですと講師と自分との距離は遠いといったほうが良いと思います。質問もなかなかしにくい環境です。いつでも質問に応じてくれる態勢にあるかという点も塾選び・予備校選びには大きな要素となるでしょう。また「時間割」という点も壁になるかもしれません。「学習塾」「予備校」は「時間割」があって、すでに決まった曜日と時間帯の枠の中で授業が行われていきます。お仕事をもっている社会人、シフト制で仕事をしている社会人には通いづらいと思います。「個別」ですと少しは融通がきくかもしれません。しかしそれも講師の先生の都合と擦り合わせていかなければなりません。自分の時間を優先すれば、講師がその都度変わることになります。逆に同じ講師をお願いするとしたらお月謝が割高になるということもあるでしょう。現実問題「学習塾」や「予備校」はあくまでもビジネス(お金儲け)でやっているところですから、そこは致し方がないと思います。ビジネスという点では、学費の納付額の高さがあります。安いというところは少ないかもしれません。また納入方法もほとんど全額を前納するというところが多いです。まあ分納、分割、ローンという方法もありますけれども、学費をどうするかについても頭を悩ます材料になります。最後に「学習塾」「予備校」入学時期がほぼ4月に集中していることも壁の一つになるでしょう。5月に思い立っても、もう入学できないということになるのです。

それではどうするか?
ズバリ「看護学校を熟知している所で、国語を学習すること」です。入学試験の問題というものは、「ただ出題すればいいでしょ」という問題ではありません。入学試験の問題には、その学校のこういう学生を採りたいという意志が表れているです。受験生の側から言えば、「ただ解ければいいでしょ」という問題でもないのです。たとえば「病院実習」(臨地実習)の際、患者様の情報収集のあと、アセスメントして、問題点を発見し具体的なケアにつなげていきます。これは現代文で設問を答えるときに使った頭の働かせかたと同じです。そしてその次にはその問題点をどう解決していくか。いくつか選択肢の中で最適なものを選んでいくことになります。また臨床では看護記録など文章を書くことが多いのです。現代文の記述力は、将来臨床で要求される記述力の準備トレーニングでもあるともいえるのです。さきのことまで視野に入れてあなたをしっかり指導してくれる所を探すこと、それが国語学習を始める際の絶対条件です。じゃあ、どうやって探すか。現代はネットの社会。片っ端からネットで検索して探してみましょう。ここはと思ったら実際に出向いて話を聞いたり、体験授業を受けてみたりすることです。そうやって具体的に動いて、実際にあなたが感じ、ここならやれると思ったところで、国語の学習をスタートさせていきましょう。お金と時間をかけるわけですから、納得して通える所を探して下さい。最後に一言、塾選び・予備校選びのポイントは、あなたの話をまずしっかり受け止めてくれるかどうかも大切です。テキトーな所には行かないことです。

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